実は最初の壁 ギターのチューニング(調弦)のやり方

ギターをがんばる少年 ギター独習法
ギターをがんばる少年

岐阜県高山市でテラギター教室を運営している寺田です。

「チューニングって何?」

「チューニングのやり方がわからない」

「初心者でも分かるチューニング方法を知りたい」

こういった疑問のある人が、この記事にたどり着いたと思います。

チューニングとは、ギターを含む弦楽器に限らずほとんどの楽器が、正しい音を出すために必要な音合わせの工程です。

今回は初心者でも分かるように、ギターのチューニング方法を解説します。
またチューナーが必要かどうかや、無料チューニングアプリも紹介します。

■ギターのチューニングとは?

ギターは弦をピンと張って、それを弾いて音を出します。
ピンピンに張った弦は高い音に、ゆるく張った弦は低い音になります。
これを決められた音程のちょうどいいところまで、1弦から6弦までピンと張ることをチューニングといいます。

そして、弦楽器のほとんどは、1日経つと音程が狂ってしまいます。
ギターを毎日弾くの場合に弦を緩めることが無くても、気温や湿度の変化で音程が狂います。
このため練習前に、弦の音程が合っているかを確認する必要があるのです。
新しい弦は、伸びきっていない(延性がある)ため、音程が大きく狂いやすいです。

■ギター最初の壁がチューニング

ギターのチューニングのやり方は、エレキギター、アコースティックギター(アコギ)、クラシックギターのどれも一緒です。
ギターという楽器はまずチューニングが合っていないと、自分の弾いている音が楽譜と合わないので、楽器が上手くならない楽器です。
しかし、このチューニングがなかなか最初はうまくいきません。

ここでうんざりして辞める人はそれなりにいます

チューニングという行為は、予備知識なく一人だけでするには難易度が高いです。
教則本で見ても、1ページで軽く説明してあることが多く、簡単に説明してあるわりにうまくできないことが多いです。

スチール弦のアコギやエレキの場合、弦の巻きすぎが原因で、失敗すると弦も切ります。
※ナイロン弦のクラシックギターはほとんど切れません。

30年ギターを弾いていますが、初心者の頃、このチューニングでギターの弦を切ることは多かったです。
このおかげ?か知りませんが、ギターの弦は消耗品ということを学ぶことになり、常に切れやすい1弦2絃の予備を持つようになりました。

対面のレッスンで教えられるなら、1日でできるようになる内容です。
上手くいく気がしない場合は、スポットレッスン(1回3,000円)などを受けてサクッと次の練習に進むのが一番効率的かもしれません。

ギターのチューニングをする前に必要なことを確認します。

■ギターのチューニングをする前に準備すること

1.替えの弦を用意しておくこと

「チューニング」自体、慣れや練習が必要な技術です。
このチューニングの上手さで、どのくらいギターが弾けるのかわかるくらいです。
最初のうちはチューニングがうまくいかなくて弦を切ってしまうのは普通です。なので何セットか替えの弦を用意しておいたほうが安心でしょう。
切れやすいのは1弦,2弦,3弦なので、こちらだけバラ売りの弦を1~2本づつ買っておくのが経済的です。

2.チューナーや音叉を準備する

チューナーとは、ギターの弦の鳴っている音の音階を教えてくれる電子機器です。
チューナーを買う場合は、ギターにクリップで挟むタイプものを選びましょう。クリップ式はマイクで音を拾うわけではなく、ギターの振動(音)で音階を判別しているので精度が高いからです。
安価なマイク式のチューナーは、品質の良いマイクか不明でもあるし、スマホで代用できる程度の能力なのでやめましょう。

音叉は一つの基準となる音が鳴る調弦器具です。
チューナーは6つの弦それぞれの音を判別する便利な道具ですが、電池やバッテリー式なので、電力が無くなると使用できないデメリットがあります。しかし音叉はただの鉄の棒なので使用できなくなることはありません。お守り代わりに1本は持っていた方がいいでしょう。
A(ラの音)440Hzの音が一般的です。

チューナーはスマホやiphoneのアプリで代用ができます。
無料アプリの中でも『Tuner Lite』がおすすめです。
スマホは通話に使う機能があるため、性能の悪いマイクが組み込まれることは基本的無いので、ギターの弦の音を拾う能力も高いので安心して使えます。

3.ギターの6弦それぞれをどの音にするか覚える

6弦 E (ミの音)
5弦 A (ラの音)
4弦 D (レの音)
3弦 G (ソの音)
2絃 B (シの音)
1弦 E (ミの音)

まず、6弦が一番太い弦で、1弦が一番細い弦です。
上記のように、ギターのチューニングの音階は、6弦からE(ミ)、A(ラ)、D(レ)、G(ソ)、B(シ)、E(ミ)の順です。これはレギュラーチューニング(標準チューニング)と呼ばれ、ギターの最も基本的なチューニングです。

初心者が疑問に思うのが、6弦と1弦の音が同じE(ミの音)という点です。ピアノで低いドと高いドがあるように、ギターにも低いドと高いドがあります。
6弦は低いE(ミの音)、1弦は高いE(ミの音)の音が鳴るということを知っておきましょう。

具体的には6弦は低いE(ミの音)、より2オクターブ高いのが、1弦の高いE(ミの音)の音になります。
上記で紹介した『Tuner Lite』であれば、音を合わせるのは、6弦はE2という表示になり、1弦はE4という表示になります。
下記の画像の表示をご覧ください。

同じ音でも高い低いがある
同じ音でも高い低いがある

『ドレミファソラシド』はイタリア語での音階の読み方ですが、『A B C D E F G A』は英語での音階の読み方になります。
チューナーは英語表記が標準なので、下記の対応表を覚えておくと便利です。

C → ド
D → レ
E → ミ
F → ファ
G → ソ
A → ラ
B → シ
C → ド

■簡単に無料でできるギターチューニングの方法を紹介

ギターの構造を知っていると便利に音合わせができるようになりますが、誰でも知識なくできる方法はスマホのチューナーアプリを使った方法です。

◯チューナーアプリ『Tuner Lite』を使おう

チューナーアプリを起動して下記画像の赤枠のように、ボタンをタップします。緑色に光っていればOKです。
あと440Hzであることを確認しておきます。

ギターチューニングする前の設定
ギターチューニングする前の設定

◯弦を弾いてチューナーアプリ『Tuner Lite』に音を拾わせる

弦を弾くときは、左手は何も押さえません。
いわゆる「開放弦」の音を出します。
音を出すと下記画像の黒い針が左右に動きます。
この黒い針が動けば正常にアプリは使えています。
下記画像の赤いラインの中に黒い針があれば、チューニングがあっていることになります。右にはみ出しているときは音が高い、逆に左にはみ出しているときは低いことを指しています。

ギターチューナーによる音合わせの範囲
ギターチューナーによる音合わせの範囲

◯弦の音程調整をするナットを確認する

ナットを締めることで、弦は引っ張られるので音が高くなります。
逆にナットを緩めることで、弦はたわんで音が低くなります。

初めて場合、このナットの締める方向がわからないことがあります。

弦を締める方が若干固くなるので、向きがわからない時は弦を緩めてからゆっくりとナットを締めて、弦を引っ張って音を高くしていくようにしましょう。

ギターの弦の音程の状態がわからないときは、一旦緩めることで、チューニング中は音を上げるだけで合わせらればいい状態にするとわかりやすくなります。

◯6弦から順番に弾いて音を合わせていく

6弦はアプリ表示の『Eの2』に合わせることになります。
右手で6弦を鳴らし、この『Eの2』の真ん中を目指して弦を締めたり緩めたりします。
これが調弦(チューニング)となります。

◯高低が違う同音に合わせない

上記で同じミの音でも「Eの2とEの4」があると説明したように、1弦でも「Eの3」に合わせてしまうことがあります。
1弦を「Eの3」に合わせると分かるのですが、弦はダルンダルンで音がちゃんと鳴りません。
逆に1弦を「Eの1」に合わせようとすると、おそらく弦を引っ張り過ぎて切れてしまいます。
このようなことにならないように、正しい高さのところにあわせましょう。

6弦 Eの2 (ミの音)
5弦 Aの2 (ラの音)
4弦 Dの3 (レの音)
3弦 Gの3 (ソの音)
2絃 Bの3 (シの音)
1弦 Eの4 (ミの音)

◯ギターチューニングは2回すること

チューニングが一回終わったら、もう一度6弦から1弦までの音をチューナーで確認する癖をつけましょう。
6弦から1弦までチューニングすることで、ネックに負荷かかり若干音がずれることがあるためです。
また新品の弦ほど音が変わりやすいので、張り替えた直後は5分弾いたら確認するくらいの気持ちでいましょう。

ナイロン弦はスチール弦よりもよく伸びます。
張り替え直後は、15分くらいチューニングを繰り返すほど音程が全然安定しません。
合わせても10秒くらいでズレるので、チューニングができていないと焦らなくて大丈夫です。じっくり時間をかけて何回も合わせ、音が安定するのを待ちましょう。

◯一晩でズレる音程は1音くらい低くなる

弦を張り替えて1週間くらいは、弦が伸びるためよく音が変わります。
ただ、基本的に弦は時間経過で伸びるので、低くなります。
毎日弾く人は、少し低くなった音を高くするだけでチューニングは完了するので、楽にできるようになります。

■音叉を使ったチューニングはギターに慣れてる人用

音叉は1つの基準音を鳴らす器具です。
これで6本の弦を合わせるには、ギターの知識が必要になります。
10年ギターを弾いていても、音叉は音感で音を合わせる経験が無い人は使えないので、初心者初級者をクリアする前には、できるようになっておきたいところです。

◯初心者のうちに経験しておきたいチューニング方法

音叉で5弦のAの音を合わせるには、音感が必要になります。
音感は訓練で鍛えられますが、音が同じになるときの知識があれば、合わせることができるようになります。

音は波なので、音叉と弦の音が、同じ音に近づくにつれて、音の波長周期が合うことを意味します。
つまり音のズレが大きいほどうねりの回数が多く聞こえ、ズレが小さいほどうねりの回数は少なく聞こえます。
そして音が一致するとうねりは、なくなります。

この物理的な性質知っていれば、うねりの多さによって、「弦の音が合っていないのか」、「音が合いつつあるのか」、「音が合っているのか」が判別できるようになります。
ある意味コツといえる法則を知っていれば、音叉を使った玄人っぽいチューニングができるようになります。

◯同音異弦を利用して他の弦の音を合わせる

ギターを含む弦楽器の特性として、別の弦なのにまったく同じ音を出すことができます。
この構造を使って、別の弦の音も正しく合わせられるようになります。

①代表的な実音を使った同音異弦
6弦5フレットの音は、A(ラの音)で5弦の開放弦と同じ音
5弦5フレットの音は、D(レの音)で4弦の開放弦と同じ音
4弦5フレットの音は、G(ソの音)で3弦の開放弦と同じ音
3弦4フレットの音は、B(シの音)で2弦の開放弦と同じ音
2弦5フレットの音は、E(ミの音)で1弦の開放弦と同じ音

②倍音(ハーモニクス)を使った同音異弦
6弦5フレットの倍音は、5弦7フレットの倍音と同じ音
5弦5フレットの倍音は、4弦7フレットの倍音と同じ音
4弦5フレットの倍音は、3弦7フレットの倍音と同じ音
6弦7フレットの倍音は、2弦の開放弦と同じ音
6弦5フレットの倍音は、1弦の開放弦と同じ音
※表の倍音はナチュラルハーモニクスを意味します。

②の方法に関しては、初心者や初級者には少し難しい方法です。ハーモニクスの倍音の音を音叉で合わせたように音を一致させていきます。
なお、ハーモニクスの音はほんの僅かに少しずれていることもあり、調整が難しいので、中級上級向けのチューニング方法です。

■まとめ:ギターのチューニングの仕方について

ギターチューニングは、スマホの『Tuner Lite』を使って、丁寧にゆっくりやれば誰でもできます。
慣れるまでは少し時間がかかりますが、慣れれば6回弦を鳴らすだけで終わる工程です。
初めての場合や慣れていない場合は、1.2弦のストックを用意するようにしましょう。
1本切れる度に買いに行っていると、ギターを弾く前にウンザリしちゃいますから。
ギターそのものに慣れるまで、チューニングくらいでは弦の切れないクラシックギターで練習するのもいいかもしれません。

この記事で、チューニングの要点を紹介しました。
チューニングをレッスンで教えるときは、音の高低を一緒に聞きながらやりますし、間違っている点を修正しながらやるので、1回教えることで皆さんできるようになります。
上手くできないと思う人はスポットレッスン(1回3,000円)などを受けてサクッと次の練習に進むのが一番効率的かもしれません。